中銀デジタル通貨(CDBC)についての周りの反応
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中国の中央銀行が発行するデジタル通貨CBDCについて、16日開催された「IMF・金融庁・日本銀行共催FinTechコンファレンス」において日銀の副総裁である雨宮正佳氏がコメントしました。
■現状の二層構造システムに大きく影響
CDBCについて雨宮氏は現状、中央銀行がお金を一元的に供給し、民間銀行が一般の人々への支払決済サービスを提供して経済への資金配分をする二層構造システムに対し、歴史的な知恵と説明したが、今回の中銀がデジタル通貨であるCDBCが本格的に発行すれば、中間の民間銀行を介せずに中銀向けに個人や企業が口座を持つ事になり、二層構造に大きな影響を及ぼすことを指摘しています。
デジタル通貨とブロックチェーン技術は今後の金融の在り方について大きな影響を与えることは間違いないために、民間銀行が現状、資金での一般の人々向けの仲介業者的な存在であることから、中国での民間銀行は危機感を感じていると思われます。
中銀がブロックチェーン技術によりセキュリティの確保、コスト削減ができるようであれば、今の財政における人員の削減にも結び付くために、人々の雇用のあり方にも影響を及ぼすことも考えられます。
中国でこのような流れが進むことで、今の法定通貨であるドルや円にも影響を与えることも考えられることから、今後世界での通貨シェアが塗り替えられていくことも考えられます。
雨宮氏は、現時点で日本銀行、自ら中央銀行でのデジタル通貨を発行する計画は持っていないと述べていますが、今後CDBCのインフラ整備を進めて行くのであれば、日本銀行も動かなくてはならない立場になっていくことだろう。
ビットコインなどの仮想通貨より法定通貨のデジタル通貨であれば、そちらの方が需要が大きいために、CDBCが今後どのように進んでいくか注目と言えます。
日銀は現在欧州中央銀行(ECB)とブロックチェーンの証券決済への適用可能性を共同研究するステラプロジェクトを進めているが、CDBCのこの流れを見て、すでにデジタル通貨のシェア獲得競争が始まっていると言えます。
■日銀と欧州中銀が証券スワップでのブロックチェーン活用を共同研究
日銀でのブロックチェーン技術はどのような進展があるかと言えば、分散型台帳技術(DLT)で欧州中央銀行であるECBとの共同調査プロジェクト「プロジェクト・ステラ」の第2フェーズの発表し、ブロックチェーンが証券決済システムを変革する可能性があると確認しました。
今回の共同研究で、国の垣根を越えたDLTの活用であるために、現時点では国毎に証券を個人や企業が保有する形となっていますが、今後この垣根を越えた取引が可能になる可能性もあります。
仮想通貨ではクロスチェーン・アトミック・スワップと呼ばれる方式をビットコインとライトコインでのライトニングネットワークのように違う仮想通貨を交換できるようにするのと同じような考えであることが言えます。
昨年9月に第1フェーズを発表しましたが、研究者らはまだ芽吹いたばかりのDLTであるためにリスクに関し、慎重な姿勢を崩していませんでした。
しかし日々、ブロックチェーン技術が研究されているのもあってか急速な進歩を遂げている事から、ECB側からは現在、DVPと呼ばれる証券決済の可能性について楽観的に見ています。
DVPの仕組みは証券の引き渡しと代金の支払いを相互に紐づけをし、一方が行なわれない限りには他方も実行されないようにしており、相互の同意を得て実行されるようになっています。
日銀とECBは報告書の中で現金と証券が同じDVP台帳であっても、異なったDVP台帳であっても、DLTを応用した環境での概念的、技術的にDVPを設計できるとしています。
■スイス中銀理事が政府発行のデジタル通貨に対し脅威とコメント
政府が発行するデジタル通貨に対し、スイスの中央銀行であるSNBの理事会のアンドレア・メクラー理事が民間発行の仮想通貨は中央銀行が発行するデジタル通貨CBDCよりも優位性があるとの認識を示しています。
メクラー理事によれば民間部門のデジタル通貨は、CBDCよりもリスクが低いと指摘し、政府が仮想通貨を発行すれば、銀行の取り付け騒ぎの可能性が高くなるとも主張し、現状の金融システムにリスクをもたらすことをも指摘しています。
中銀発行の一般向けのデジタル通貨は、キャッシュレス小売決済の効率化に必要でなく、アドバンテージもほとんどないことから、民間主導の仮想通貨が好ましいと思いを伝えていますが、民間発行の仮想通貨は脅威とも捉えている所もあります。
■まとめ
政府発行のデジタル通貨は中国だけの話題に限らず、他国で実際に発行したところもあります。
ベネズエラでのコモディティ備蓄をベースとした官製仮想通貨であるペトロが発行されたことでも今後国の情勢によって様々なデジタル通貨が発行される可能性があります。
中国でのCDBCについては今後も動向を見る必要がありますが、本格的に動き出すことになれば、金融の流れに大きなインパクトを与えることは間違いないと言えます。