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マネックスがコインチェックを買収する理由と2つの注目ポイント

マネックスがコインチェックを買収する理由と2つの注目ポイント

今月3日、マネックス証券で知られるマネックスグループがコインチェックの買収を検討しているというニュースが日経新聞で報じられ、大きな注目を集めています。

 

コインチェックといえば今年1月に「58億円NEM流失問題」が明るみに出たことによって金融庁そして利用ユーザーからの信用を失った大手仮想通貨取引所。

 

しかしなぜ、そんな窮地に立たされているコインチェックをマネックスは買収しようとするのでしょうか?今回の記事ではコインチェック買収の理由と買収を巡る3つのポイントを解説します。

 
 
 

■マネックスが買収に乗り出すのは

・仮想通貨交換業へ素早く参入したいから

 

マネックスグループといえば国内ネット証券業界最大手の「マネックス証券」を子会社に持っている東証一部上場企業。しかし、実は前々から仮想通貨業界への参入を試みています。

 

2017年末には「マネックスクリプトバンク」という仮想通貨関連の会社を新たに設立しており、“マネックスはそろそろ仮想通貨取引所をオープンするのではないか?”という声もあがっていました。

 

そんな中起こったのが今年1月のNEM流失問題です。この事件をキッカケに、金融庁による仮想通貨取引所に対する取り締まりが一気に強化され、多くの仮想通貨取引所が廃業に追い込まれています。

 

金融庁は今後も仮想通貨取引所を監視する方向で、新規で仮想通貨取引所を設立する難易度は相当高くなったのは間違えありません。マネックスが仮想通貨取引所を持つ最短ルートは「コインチェックの買収」です。流失事件前のコインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所だったのは事実。

 

しかし、いまだ再建のメドは立っておらず、このままでは廃業に追い込まれる可能性も少なからず考えられます。もし買収に成功すれば、マネックスは国内最大手のシステムや利用ユーザーを丸ごと手にすることができ、コインチェックは再建への大きな一歩を踏み出すことができます。

 
 
 

■コインチェック買収のポイントは

・「買収額」と「経営体制の一新」

 

マネックスのコインチェック買収のニュースが日経新聞で報じられた後、他の多くのメディアでもコインチェック買収について追っています。4日現在で分かっている範囲内で、今回のマネックスによるコインチェック買収提案の大きなポイントは2つあります。「買収額」と「経営体制の刷新」です。

 
 
 

■買収額“たったの”数十億円で既存の仮想通貨取引所が買える

報道によれば、予想される買収額は数十億円とされています。これを「安い」と見るか「高い」とみるかは見方によって変わりますが、既存の取引所が丸ごと買えると思えばお得ではないでしょうか。

 

確かに、現在の仮想通貨相場は以前に比べて落ち着き、“投資対象としての魅力がなくなった”と感じる人も多いですが、仮想通貨の技術の開発は今この瞬間にも行われています。また、マネックスは以前から仮想通貨取引所を持つことを目指しているため、数十億という買収額は投資として魅力的にうつると思います。

 
 
 

■マネックスグループから社長を含め新経営陣を投入

もしコインチェックの買収が成功した場合、コインチェック現社長の和田氏そして取締役の大塚氏は退任する予定とされています。新しい社長・取締役はマネックスグループから派遣される見通しです。

 

NEM流失事件以降、コインチェックは金融庁から「経営体制の見直し」を指摘されていたため、当然の流れといえるでしょう。和田氏と大塚氏は株主として残るとされ、一部報道では業務のサポートを行う可能性があるとされています。

 
 
 

■まとめ

最後に、今回のマネックスによるコインチェック買収の要点をまとめてみましょう。

 

*マネックスグループは仮想通貨取引所を持つことを試みている

*コインチェックは再建を目指している

*買収額は数十億円と見通し

*買収後は新経営陣をマネックスグループから派遣

 

580億円NEM流失問題の動向に大きな注目が集まっていたコインチェック。もし、マネックスに買収されることになれば、再建に向けてポジティブなスタートが切れるのでないでしょうか。

 

マネックスにとっても仮想通貨取引所運営が実現する大きなチャンスです。コインチェックは流失問題によって訴訟も抱えていることから「リスクのある買収」とも言われています。

 

しかし、仮想通貨が持つブロックチェーン技術は金融ビジネスを大きく変えるパワーを持っているため、マネックスとしてはリスクを背負ってでもコインチェックの買収を行う可能性が高いです。今週内に両社の会見が行われる見込み。今後の動きに注目です。

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